賃金引き上げに向けた取組事例
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CASE STUDY 70
賃上げ取り組み事例 -
文化総合企画株式会社
環境保全業務(分析、測定、調査)、環境コンサルティングなど
2026/4/23
業務改善助成金の活用により生産性向上、働きやすい環境作り
従業員のモチベーションを高めるため、賃上げを前倒し
- 企業データ
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- ●代表取締役:阿部 欣文
- ●本社所在地:栃木県宇都宮市
- ●従業員数:13名
- ●設立:1985年
- ●資本金:2,800万円
- ●事業内容:環境保全業務(分析、測定、調査)、環境コンサルティングなど
専門性の高い業務ゆえ人材確保のため賃上げを実施
同社は1985年に設立され、水質、悪臭、廃棄物などの分析・測定・調査や、合併処理浄化槽設計・施工、汚泥削減資材、凝集剤など水処理資材の販売、環境コンサルティングを 行い、目に見えないものを”はかる”ことで、安心と信頼を提供している。
同社は、県の浄化槽工事業、作業環境測定機関等として許可を得て、浄化槽・排水処理施設・工場排水等の水質分析を行っている。これらの業務には、化学の取扱いをはじめとする高度な技術、豊富な経験、そして資格が求められる。同社では従業員の大部分をパート従業員が占めるが、その業務の専門性ゆえに人手不足が深刻である。このため、正社員については定期昇給を中心とした賃上げを行う一方、パート従業員については確保と定着を最優先課題とし、価格転嫁によって人件費を確保したうえで、最低賃金の引き上げを待たず、6月に6%から7%の賃上げを実施した。
業務改善助成金を活用した効率化と働きやすい環境作り
同社は水質の分析・測定を主な業務としており、社内には多くの検査・測定設備が並ぶ。顧客からの測定試料は毎日15時以降に集中して持ち込まれ、依頼される検体の大半にはpH測定と大腸菌数の検査が含まれている。JISや下水試験法の規定により、これらは持ち込み当日に測定・処理を行う必要があるため、測定作業はほぼ毎日16時以降に開始され、特に月初の10日間は検体数が増加し、残業が発生したことから、従業員の負担となっていた。
同社は従業員の負担軽減と賃上げを目指し、業務改善助成金を活用してpH測定オートサンプラーを導入した。導入前は、測定前の準備、測定、測定後の後片付けまでをすべて人が行う必要があったが、オートサンプラーでは「校正」「電極洗浄」「測定」をすべて自動化できるため作業工数を大幅に削減が可能となり、従業員が大腸菌処理に集中することが出来るようになった。また、手作業で生じていた測定者間のバラツキが軽減され、作業効率が大幅に向上したほか、測定結果をCSV形式で直接パソコンに入力できるようになり、データ処理の迅速化も実現した。なお、同社は別年度にも業務改善助成金を活用し、短時間で効率よく蒸留が行える小型蒸留装置を導入している。
(pH測定オートサンプラー)
(別年度に導入した小型蒸留装置)
働く方々から選ばれる会社を目指す
「できる限り高い賃金で、自信を持って働いていただきたい。なるべく早い段階で従業員を評価し、賃上げを進めたい。」こう語るのは同社の部長柴信也氏。同社は従業員を大切にする企業文化を持ち、配偶者の転勤などで一時離職するケースはあるものの、帰属年数は長く、再びパート従業員として戻ってくる方もいる。中には理系大学卒の女性従業員が再入社する事例もあり、働きやすさが評価されている。同社は「従業員が生き生きと働ける環境づくり」を重視し、働く人々から選ばれる会社になることを目指している。
(部長 柴 信也 氏)














